読み聞かせ

linden_mint2008-11-09

 以前に予約していた「林隆三と楽しむ宮沢賢治童話の世界」と題して文化会館で行われた読み聞かせ催しに行ってきました。広報を見てどうしても行きたかったのは、「虔十公園林」の朗読があったからです。この童話は、大好きですが、あまりクローズアップされていなかった気がしてました。
 林隆三さんは、東京生まれですが、東北で育ったそうです。会話の花巻弁を正確に表現して本当にお話に引き込まれます。やはり、間の取り方、声の強弱、表情、流石に役者さんです。でもそれだけでなく、宮沢賢治の作品を熟読して感動やその思いを伝えようとしているからだと思います。トークも楽しくて、あまり期待して行かなかった(失礼!)から特に…。
 第二部は、「鹿踊りのはじまり」この作品は、知らなかったのでさらに引き込まれました。ススキ野原の一本のハンノキ、そしてその後ろから当たる太陽の動き。言葉を大切にする隆三さんを通して賢治の自然を見る感覚、感動がさらに大きく感じられ、多分自分で本を読む以上に私は童話の世界に入っていったと思います。鹿の動きを自分が見ているように鮮やかに想像できました。とっても楽しかったんです。
 絵本もいいけれど宮沢賢治の童話をじっくり読むといいなあと思います。また改めて賢治の想像力、偉大さを感じました。ピアノの弾き語りで歌う声の迫力ある林隆三さんも改めて表現力ある方だなあと。そしてその母親も魅力的に感じられました。
 一人で行ったのですが、前の座席の知り合いとの話からでも、やっぱり感動を与えてくれるいい本を読みたいなあ。私の中で久しぶりに変わるなにかがありました。画像は、注文して北海道から送られてきた木彫り。ふくろうは、世界的に幸せのシンボルとか。とっても満足しています。